2018.6.4

クリエイターズキャンプ2018レポート

クリエイターズキャンプ真鶴は、ミュージシャン、デザイナー、プログラマーなど様々なジャンルのクリエイターが真鶴に集い、新しい価値やプロダクトを生み出すイベントです。
昨年から実施しているTouchDesignerユーザーグループとのコラボ企画は「真鶴ハック・インスタレーション」として、今年は新たに町公共施設のほか町内にある酒屋の倉庫をお借りして、映像と音楽による表現で演出しました。
また、毎年好評のコーライティングワークショップは、クレオフーガに加え、ソニー・ミュージックエンターテイメントも企画に加わり、よりレベルの高い曲が生まれました。
さらには、プロ作曲家によるコーライテイングセッションは、有望な新人アーティストやこれからメジャーデビュー予定のアーティストを巻き込んで、日本でもこれから広まるだろう「アーティスト参加型のコーライティング」にいち早く挑戦。試聴会をライブ形式にしてアーティストがその場で歌う演出を加えたことで、例年以上に盛り上がりました。
今年のイベント内容は以下のとおりです。

 
 

1.コーライティングキャンプ(会場:一般社団法人森の家、真鶴値域情報センター)
作曲家が3人1組でチームを組み、白紙の状態から1曲のデモテープを完成させる1泊2日のキャンプです。レコード会社のA&R(アーティストの発掘・育成部門)やアーティスト事務所、音楽出版社などからの希望を募り、楽曲とのマッチングを行います。
今回は、24人が8つのチームに分かれ、それぞれのチームにこれからデビュー予定の新人アーティストらが加わり、各アーティストが歌いたい曲を作曲家とともに考え曲作りを行いました。
コーライティングディレクターの伊藤涼氏やソニー・ミュージックエンターテイメント音楽プロデューサーの灰野一平氏らのアドバイスのもと、すばらしい作品が8曲出来上がりました。
最終日の試聴会では、実際にアーティストがチームで作詞・作曲した曲を歌い、各アーティストの世界観を披露しました。この真鶴で生まれた曲が、世の中に出ることが期待されます。

 
 
2.コーライティングワークショップ(会場:真鶴地域情報センター)
作曲家を目指す人が集まり、チームを組み、最先端の作曲法「コーライティング」を学ぶ実践ワークショップです。22名の参加者が集い、コーライティングに必要なコミュニケーションの取り方からターゲットの設定、リファレンス楽曲の選択方法を学びました。
ワークショップに先立ち座談会「作戦会議」として、今回招待しているエキシビジョン作曲家らを囲み、JPOPアーティストに曲を提供しているヒット作曲家の秘伝公開などの座談会を行いました。
ワークショップでは、コーライティングディレクター伊藤涼氏の指導を受けながら2日間でファーストデモ(メロディとコードがわかる楽曲の原型)を作りあげました。
真鶴という環境のせいか、参加者の意欲と満足度が高かったように感じます。

 
 
3.真鶴ハック・インスタレーション(会場:コミュニティ真鶴ほか)
インタラクティブなメディア作品、建築物などへのプロジェクションマッピング、ライブイベントでの VJ 等の映像を、コードを書くことなく、ビジュアルプログラミング方式で簡単に制作することができる「タッチデザイナー」というソフトを用いて、真鶴をフィールドにクリエイティブな作品を創り出すハッカソンイベントです。
実施に先立ち4月22日に真鶴ロケハンツアーを実施。インスタレーションを行う会場候補地の下見とアイデア出しとチームビルディングを行い、5チーム(12名)が結成。今回とイベントでは、公共施設だけではなく酒屋の倉庫など民間の建物も利用し地域との交流を深める試みを実施。
また、初めての試みとして作品公開日(4日)には町内の会場3か所を観賞して回るツアーを企画し、米国からTouchDesignerソフトの開発者が来町するなど、町内外から30名近い一般客が訪れました。
各チームの創作内容は次のとおりです。

収録映像はコチラから →
https://www.facebook.com/tatsuya.g.iwama/videos/2029106943797013/

 

 
①折り鶴インスタレーション(コミュニティ真鶴和室)
発光LEDを仕込んだ折り鶴を天井から吊るし、音楽に合わせて様々な色・パターンで光らせるインスタレーション。真鶴で活動する「真鶴蓮づるの会」に協力をお願いし、一緒に制作を行いました。


 
②「草柳物語」ゲーミングアトラクション(コミュニティ真鶴和室)
コミュニティ真鶴和室の障子をキャンバスに、プロジェクターで映像を投影。音と映像、光を用いて子どもとオバケが出てくる一物語を演出しました。


 
③真鶴ハックインスタレーション(コミュニティ真鶴地下駐車場)
地下駐車場の壁面に真鶴の風景を投影したり、小松石の破材を叩く音をマイクで拾い、音色に反応して光と映像が変化するインスタレーションを行いました。


 
④「真鶴の海の夜」インスタレーション(真鶴町民センター第1会議室)
夜の三ツ石と光り輝く星座、手前には夜光虫が輝く真鶴の海。来場者の動きをセンサーで捉え、波しぶきが人の動きに追従して変化する幻想的な世界を演出しました。


 
⑤ライブペイント(草柳商店倉庫)
店主のギター演奏とVJによる映像の投影に合せて、ライブペイントアーティストが即興で絵を描くという3者でのコラボレーション。

 
 
4.サウンドペイントキッズワークショップ(会場:コミュニティ真鶴)
音符を知らなくともお絵描き感覚で音楽を体験できる iPad アプリ「サウンドペイント」を用いた、子ども向けワークショップです。 会場となったコミュニティ真鶴には、幼児から小学生までの3組みの子どもたちが集まり保護者とともにタブレットでピアノやラッパなどの音を出しながらアプリを操作し楽しみました。
知育×音楽×ITのウェブマガジンを手掛ける指導役の小坂世見氏は、このサウンドペイントの開発を手がけ、若手作曲家を含んだスタートアップ企業です。真鶴の子どもたちが真鶴で暮らしながら、新しい技術に触れることが出来る刺激的な機会となりました。

 
 
5.ライブ視聴会・懇親会(会場:真鶴地域情報センター)
コーライティングワークショップなど真鶴で制作された楽曲の視聴のほか、今回は8名のアーティストチームがライブで歌い会場は大いに賑わいました。

 
 
■総括と今後の展望
クリエイターズキャンプ真鶴は今年で4年目、地元実行委員会を設置してから2年が経ちました。
年々イベントの規模が大きくなり、かつ地域の方を巻き込みながら交流を深めてきています。
イベントの性格上まだまだ地域での認知に乏しい部分もありますが、今後もテレビ局や新聞社などのメディアに協力してもらいながらこの活動を広めます。
真鶴町を「様々なクリエイターが集まる町」「音楽とテクノロジーを新たに創造する町」として情報発信を続け、真鶴にミュージシャンやエンジニア、プログラマーなどの様々なクリエイターが集う町になるよう、今後も新しい取り組みを行って参ります。
 
 
<外部メディア記事>
藤本健の“DTMステーション”
http://www.dtmstation.com/archives/52014271.html
 
Musicman-net
クリエイターズキャンプ真鶴2018開催記念座談会「作曲家の今とこれから」
https://www.musicman-net.com/special/74886
 
Touchdesigner 開発元Derivative社Benさんブログ
http://derivative.ca/events/2018/OrizuruRoom/
 
真鶴ジャック・インスタレーション 〜ハッカソン参加レポート
AWRD編集部キャロルさん
https://awrd.com/blog/2018/5/manazuru_hack
 
音楽プロデューサー・山口哲一の私的なブログ
「コライトやろうぜ!」と呼びかける理由〜クリエイターが主役の時代に〜タワークリエイティブアカデミーへの期待
https://yamabug.blogspot.com/2018/05/blog-post.html

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